「Summary」慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)は器質化血栓が広範囲の肺動脈を狭窄・閉塞し,肺高血圧症を呈した状態で,国の指定難病疾患である.治療方法は,肺動脈内膜摘除術(PEA),薬物療法,バルーン肺動脈形成術(BPA)がある中でも,BPA は施設間で手技や合併症対策が標準化しておらず,安易に取り組める手技ではないが,適切な患者選択・カテーテル手技,専門的な術後管理により,低侵襲で著しい治療効果を得ることができる.BPA を含めたわが国のCTEPH 診療は世界から注目されている分野であり,今後もわが国から多くの知見が報告されることが期待される.
特集 肺高血圧症の最新知見と新展開
肺高血圧症に対するカテーテル治療の進歩と未来
掲載誌
血管医学
Vol.17 No.3 71-78,
2016
著者名
川上 崇史
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
呼吸器
/
高血圧
/
血液
診療科目
心臓血管外科
/
血液内科
/
循環器内科
媒体
血管医学
Key Words
慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH),バルーン肺動脈形成術(BPA),肺動脈内膜摘除術(PEA),リオシグアト
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。