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ゲノム科学からゲノム医療へ

がんのゲノム解析

藤本明洋

血管医学 Vol.15 No.3, 89-95, 2014

「Summary」がんは変異が引き起こす疾患であると考えられており,がんゲノムの解析は,発がんのメカニズム解明や治療ターゲットの発見に大きく貢献すると考えられている.DNA解析技術の発展により,世界的に全ゲノムや全エクソンを対象としたがんゲノム研究が行われており,特徴的な変異パターンや多くの新規ドライバー遺伝子が発見されている.また,血漿中の遊離DNAの解析によるがんの診断など,応用の可能性も広がりつつある.しかしながら,非コード領域の変異や構造異常の役割,低頻度なドライバー遺伝子の意義,腫瘍内遺伝的多様性の解釈など,解決すべき問題も多い.現在もシークエンス技術の改良や情報解析法の発展が続いており,がんのゲノム変異とその役割について,さらに多くの知見が得られることが期待される.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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