【特集 CKDにおける血管病変の進展】
CKD特有の血管病変
掲載誌
血管医学
Vol.15 No.3 69-76,
2014
著者名
倉林 正彦
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
腎臓
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
/
老年科
媒体
血管医学
「Summary」慢性腎臓病(CKD)に伴って,冠動脈,頸動脈あるいは大動脈における石灰化が高率に認められる.CKDに伴う血管石灰化は内膜とともに中膜石灰化が特徴的であり,どちらも骨形成に類似した能動的な過程である.CKDにおける血管石灰化のメカニズムとして,リンの代謝異常および随伴するカルシウムの代謝異常,さらに,終末糖化産物受容体(RAGE)やNotchシグナルの活性化の役割が明らかになってきた.また,透析患者では破骨細胞の機能異常や肺細小動脈壁の石灰化など特徴的な変化も報告されている.CKD患者の予後と密接に関係する血管石灰化機構の解明は喫緊の課題である.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。