【特集 CKDにおける血管病変の進展】
CKDでの血管病変進展機序:(1)RA系と高血圧
掲載誌
血管医学
Vol.15 No.3 23-31,
2014
著者名
柏原 直樹
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
腎臓
/
神経疾患
/
脳血管障害
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
泌尿器科
/
神経内科
/
老年科
媒体
血管医学
「Summary」生活習慣の変化,高齢化を背景にして,日本人の疾患構成,成因は大きく変化している.腎臓病もその例外ではない.近年になり,末期腎不全への移行以前の早い段階から脳卒中,虚血性心疾患などの心血管疾患(CVD)を高率に発症することが判明した.腎障害を簡便に慢性腎臓病(CKD)と把握すべき臨床上の要請がここにある.CKDとCVDの連関機序には,レニン・アンジオテンシン(RA)系および付随する高血圧が深く関与している.RA系阻害薬を中心とした降圧療法により,CKDの進展と同時にCVD発症も抑制し得ることが示されている.CKD患者の直近の診療目標はCVDの発症阻止にある.生活習慣病診療においては,心腎連関を念頭に置いた包括的なリスク管理が求められる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。