<< 一覧に戻る

特集 CKDにおける血管病変の進展

オーバービュー

稲葉雅章

血管医学 Vol.15 No.3, 7-8, 2014

最近,日本人のコホートを用いて心血管リスクを評価したCASE-Jにおいて,CKDが糖尿病を抑えて最大の心血管イベントのリスクとなる単一疾患であることが示された.これら腎臓と心血管系の間での密接な相互関係を早期から見抜き,研究を進めてこられた鈴木洋通先生にお述べいただく(特集1).以前から透析患者で知られていた血管病変の進展は,当初,透析導入後から始まると考えられてきた.しかし,日本人透析患者の透析導入時に行われた冠状動脈造影検査の結果,導入時点ですでにおよそ50%に冠動脈の有意狭窄が存在することが明らかとなった.日本人保存期CKDの動脈硬化進展を脈波伝播速度(pulse wave velocity: PWV)で評価した臨床研究で,腎症の早期から直線的に進展し,CKDステージ3(eGFR 30~60mL/min/1.73m2)ですでに最大となり,ステージ4~5にかけては進展がみられないという興味深いデータが報告された.これら,CKD各病期,透析導入期,維持透析期における血管病変の進展に焦点を当てて,この分野で研究を精力的に進めておられる浅川貴介先生,常喜信彦先生にご詳述いただく(特集2).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る