抗酸化,抗糖化因子と血管医学
PPAR
掲載誌
血管医学
Vol.13 No.2 71-78,
2012
著者名
長谷川洋
/
高野博之
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
/
老年科
媒体
血管医学
ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(peroxisome proliferator-activated receptors;PPARs)はα, y, δ(β)の3つのサブタイプが知られており, そのアゴニストは, 糖尿病治療薬および脂質異常症治療薬として広く用いられている. 一方, PPARsは, 転写因子としてさまざまな分子の転写を調節しており, 炎症系サイトカインの抑制作用などから, 動脈硬化などの心血管疾患の進展抑制, さらには, 心血管イベントの抑制作用を有していることが明らかとなってきた. 今後は, より副作用の少ない, 選択性の高いアゴニストや, PPARα/yアゴニストなどの汎PPARsアゴニストの開発が期待されている. 「はじめに」動脈硬化およびそれに起因する虚血性心疾患, 大動脈解離・瘤, 閉塞性動脈硬化症, 脳卒中などの心血管疾患は, 生活スタイルの欧米化とともに, 増加の一途をたどっている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。