特集 血管系のin vivoイメージング
生体骨組織内での破骨細胞動態イメージング
掲載誌
血管医学
Vol.13 No.2 39-45,
2012
著者名
小谷真奈斗
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菊田 順一
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石井 優
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
/
骨・関節
診療科目
整形外科
/
リウマチ科
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産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
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老年科
/
放射線科
媒体
血管医学
「Summary」単球系の破骨前駆細胞が血中と骨組織とのあいだを出入りしながら, いかにして骨表面に到達するのか, また, 骨表面に到達して分化・成熟した破骨細胞がどのようにして骨吸収を行っているのか, 生体内における破骨細胞およびその前駆細胞の動態についてはこれまで明らかにされてこなかった. われわれは, 多光子励起顕微鏡を駆使して生きたままのマウス骨組織内を可視化することに成功し, スフィンゴシン1リン酸による破骨前駆細胞の遊走制御機構を解明した. さらに, 骨表面上での生きた成熟破骨細胞の機能の可視化や, 光変換可能な蛍光タンパク質を用いた破骨前駆細胞の生体内での動態解析も行っている. 本稿では, これらの研究成果に加え, われわれが開発した骨のライブイメージングの方法論やその応用について概説する. 「はじめに」骨組織には, リモデリングにかかわる破骨細胞や骨芽細胞, 骨髄内で分化・成熟を遂げる単球・顆粒球・リンパ球, そのほかの間葉系細胞や血液幹細胞など, 多種多様な細胞が存在する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。