特集 血管系のin vivoイメージング
生体深部の二光子イメージング―その深部化と高解像化の試み―
掲載誌
血管医学
Vol.13 No.2 25-30,
2012
著者名
日比輝正
/
川上良介
/
根本知己
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
神経疾患
/
脳血管障害
診療科目
脳神経外科
/
消化器内科
/
神経内科
/
放射線科
/
消化器外科
媒体
血管医学
「Summary」生体組織イメージングは生体中での細胞や分子の挙動の「ありのまま」を観察し, 機能解明を行うためには, 不可欠な方法論である. そのため現在, 非線形光学過程である二光子励起過程を用いた顕微鏡「二光子顕微鏡」の有効性が着目を集めている. それは生体深部の蛍光観察や長期間にわたって安定的な観察が可能というような特徴をもつためである. 筆者らは長年, 二光子顕微鏡開発に携わってきたが, 最近, 生体脳では1.2mmを超えるような世界最深部の断層イメージングに成功した. また, 空間分可能を向上させることも試みた. 二光子顕微鏡の原理と特徴について, 実例を交えながら解説する. 「生体組織のイメージング」生体組織の用いたイメージングが盛んに試みられてきている理由は, 生理機能やその破綻としての病理的状態について, 生体中で分子レベルから臓器レベルまでの統合的な理解が求められているためである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。