Summary
脳卒中は,患者数で国内第5位,要介護者に占める割合は国内第1位と,日本の国民病であり,その医療費および介護費用に占める割合は巨大である.抗血栓薬および血栓溶解薬において,20世紀には欧米とのドラッグラグがみられたが,21世紀に入りほぼ解消した.2010年に米国で承認された新規抗凝固薬は,国際共同第Ⅲ相試験に日本が参加したこともあり,わずか半年の差で国内でも承認された.一方,抗血栓薬,抗凝固薬などの国内承認には,血栓塞栓イベントの抑制効果と出血イベントの発生頻度の両方を日本人のデータとして示さなければならないことも明確化された.さらに,昨今の医療機器の進歩により脳梗塞の治療は今後大きく変貌する可能性がある.
全文記事
血管系の橋渡し研究
脳血管障害治療薬開発の動向
掲載誌
血管医学
Vol.12 No.4 15-22,
2011
著者名
山本晴子
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
脳血管障害
診療科目
脳神経外科
/
神経内科
/
手術・救急
媒体
血管医学
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。