Summary
マイクロRNA(microRNA;miRNA)は,標的遺伝子の発現を精緻に調節することでさまざまな生理機能にかかわっているが,血管新生の場面においても重要な制御因子として機能している.たとえばmiRNAの産生に必須の分子であるDicerの遺伝子改変マウスは血管新生不全をきたすことから,miRNAは総体としては血管新生を正の方向に制御していると考えられる.しかし,miRNAを個別にみると血管新生促進的にはたらくものも抑制的にはたらくものも存在する.miRNAが血管新生に与える影響の大きさを鑑みると,今後,血管新生制御因子として治療標的にできる可能性を秘めていると考えられるが,実際に臨床応用に向かうためには さらに詳細な解析が必要である.
 
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                マイクロRNAと循環器疾患
              
 血管新生とマイクロRNA
                  掲載誌
                
 
                  血管医学
                  Vol.12 No.3 25-32,
                  
                    2011
                  
 
                    著者名
                  
  
                          大塚基之
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          特集
                        / 
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                    疾患領域
                  
  
                          循環器
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                    媒体
                  
 
                      血管医学
                    
 
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。