Summary われわれは高速共焦点レーザー顕微鏡を用いた高時間・空間解像度の生体分子イメージング手法を新たに開発し,マルチカラーでの生体内での細胞動態や末梢組織の詳細な3次元構造の可視化手法を開発した.本手法により生体内の単一血小板の細胞動態が解析可能となり,多色化により複数の細胞種の連関も明らかになった.レーザー傷害による血栓形成モデルと組み合わせ,血小板機能に異常をきたす各種遺伝子改変動物における血栓形成過程を観察し,Lnkをはじめとする遺伝子改変と生体内での血小板機能の関係を明らかにした.さらに,ヒトiPS由来人工血小板を作成し,生体内での機能解析を行い,人工血小板が血栓形成に関与することを生体内で可視化手法により証明した.