Summary
ヒト体細胞は分裂寿命があり,一定の分裂後,細胞老化と呼ばれる分裂停止状態になる.老化した細胞は加齢とともに組織に集積することが知られており,その集積が加齢に伴う臓器の機能障害や,個体老化に関与している可能性がある.また老化細胞では,しばしば炎症性分子の発現亢進がみられることから,このような炎症性の形質変化は加齢に伴う組織の慢性炎症と,それに伴う生活習慣病発症に関与している可能性がある.今後,これらをターゲットにした新たな心血管治療法としての抗老化療法の開発が期待される.
全文記事
生活習慣病と癌の基盤病態としての慢性炎症
細胞老化と炎症
掲載誌
血管医学
Vol.12 No.1 31-39,
2011
著者名
長谷川洋
/
南野 徹
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
血液
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
心臓血管外科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
血液内科
/
老年科
媒体
血管医学
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。