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血管収縮制御の分子機構

冠動脈攣縮の分子機序

田原俊介下川宏明

血管医学 Vol.9 No.3, 57-62, 2008

「Summary」冠動脈攣縮は, 虚血性心疾患全般の成因や病態に深く関与しているが, その分子機序はいまだ不明な点が多い. 我々は, 動物モデルの冠動脈攣縮部ではRhoキナーゼを介したシグナル伝達経路が亢進しており, その結果としてミオシン軽鎖ホスファターゼ(MLCP)活性が抑制されてCa2+感受性が増強し, 過収縮を生じていることを明らかにした. また, 臨床研究において, 様々なヒトの冠動脈攣縮に対してRhoキナーゼ阻害薬である塩酸ファスジルが有効であることも見出した. これらの結果は, 冠動脈攣縮発症の分子機序にRhoキナーゼが重要な役割を果たしており, 選択的Rhoキナーゼ阻害薬が, 冠動脈攣縮に対する新たな治療薬となり得る可能性を示唆する. 「はじめに」冠動脈攣縮とは, 突然の冠動脈内腔の狭小化により一過性に血流が低下し, 心筋虚血を引き起こす病態(supply/primary ischemia)である.

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