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血管医学におけるプロスタサイクリンの新展開

膠原病とプロスタサイクリン

赤平理紗猪熊茂子

血管医学 Vol.7 No.4, 79-86, 2006

膠原病は, 手指末梢動脈の攣縮によるレイノー症状, 肺血管障害による肺高血圧症を合併しやすい. わが施設では, レイノー症状を冷水負荷前後のサーモグラフィーにて評価し, 手指の末梢血流障害で爪床部の皮膚温がMCP関節伸側より低く, 下に凸に回復していく回復遅延パターンを確認した. 自験例では, プロスタサイクリン製剤を用いてレイノー症状の改善が5割にみられたが改善傾向を有意に示した報告もある. 肺高血圧症は自験例7症例を検討し, %DLcoが%VCに比べて単独, 相対的低下を認め, 診断に肺拡散能検査が有効と思われた. 膠原病の肺高血圧の機序には, 肺血管攣縮, 血管内膜中膜肥厚, 血管炎などの肺血管障害が存在し, 血管拡張作用を有するプロスタサイクリン製剤の効果が期待される. 「はじめに」プロスタサイクリン(PGI2)は, 主に血管内皮細胞でアラキドン酸から産生される生体内物質で, 強い血管拡張作用や血小板凝集抑制作用を持っており, 全身の循環に影響を及ぼすことが知られている. 膠原病は特に, レイノー症状をはじめとした末梢循環障害を合併することが多く, また, 肺血管の持続的な攣縮と関連性が示唆される肺高血圧症も合併しやすい1). これらの病態とPGI2製剤に関して検討する.

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