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目でみるシリーズ 画像でみる緑内障の病態

第17回 OCT angiographyで緑内障の何がわかる?(後眼部編)

五十嵐遼子

Frontiers in Glaucoma No.61, 1-6, 2021

光干渉断層計(optical coherence tomography:OCT)の登場により,緑内障診療は大きく変革した.現在では,前視野緑内障の診断やその後の進行判定などにおいても重要で,欠かすことのできない検査となっており,日常診療としても広く普及することとなった.最近ではさらに,光干渉断層血管撮影(optical coherence tomography angiography:OCTA)が新たに登場した.この技術はOCT信号の時間変化を検出することで組織中の血流のある部分を描出するものである.眼血流測定には,以前からフルオレセインやインドシアニングリーン(ICG)を血管内に静注して行う眼底血管造影検査が多く行われてきたが,アナフィラキシーショックのリスクが危惧されてきた.一方,OCTAは非侵襲的で繰り返し行うことができ,良好な撮像ができれば再現性も高く,定量解析や層別解析も可能となる.OCTAの特徴を理解して用いることで,アナフィラキシーショックのリスクを回避でき,簡便に血流に関する情報を得ることが可能である.
緑内障に対するOCTAを用いた後眼部領域への現在までの報告は,まず放射状乳頭周囲毛細血管(radial peripapillary capillary:RPC)の変化から始まり,最近では乳頭内毛細血管密度との関連や黄斑部浅層,中心窩無血管領域(foveal avascular zone:FAZ),乳頭内〜乳頭周囲深部の血管密度と構造との関連などさまざまなものがある.これらの報告により緑内障による血管の密度変化と構造変化,機能変化の関連性を示す知見が集積されてきている.
本稿では,これらの緑内障でOCTAが用いられる後眼部領域をいくつかに分割して,各部位でのOCTAの所見から何がわかるのかを解説する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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