日本緑内障学会
第22回日本緑内障学会 シンポジウム1:PG製剤のすべて PG関連眼圧下降薬の可能性:FP以外の受容体による眼圧下降
掲載誌
Frontiers in Glaucoma
No.43 62-63,
2012
著者名
相原 一
記事体裁
抄録
疾患領域
眼疾患
診療科目
眼科
媒体
Frontiers in Glaucoma
「プロスタノイド受容体とフロスタマイド受容体」現在, 臨床で抗緑内障薬として使用されているプロスタクランジン(PG)関連薬の多くは, プロスタノイド受容体の1つであるFP受容体を介した眼圧下降作用を持つ. 実際, ラタノプロスト(LAT), トラボプロスト(TRA), ビマトプロスト(BIM), タフルプロスト(TAF)およびウノプロストン(UNO)いずれのPG関連薬においても, 野生型マウスで認められる眼圧下降作用がFP受容体欠損マウスでは消失することが確認されており, FP受容体は眼圧下降に欠かせない受容体であることが薬理学的に実証されている. このようななか, BIMそのものはFPとFPのsplice variant複合受容体であるプロスタマイド受容体に結合して眼圧下降作用を発揮することが明らかになった. つまり, LAT酸, TRA酸, TAF酸, およびBIM酸はプロスタノイド受容体のFP受容体に結合し, BIMそのものはプロスタマイド受容体に結合して眼圧を下げる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。