症例から学ぶ
治療に反応しづらい気管支喘息患者へのアプローチ
掲載誌
International Review of Asthma & COPD
Vol.14 No.2 27-31,
2012
著者名
喜舎場朝雄
/
宮城征四郎
記事体裁
症例
/
抄録
疾患領域
呼吸器
/
アレルギー・免疫
診療科目
一般内科
/
呼吸器内科
/
アレルギー科
/
老年科
媒体
International Review of Asthma & COPD
「はじめに」気管支喘息は全人口の3~5%に見られる頻度の高い疾患である1). 気管支喘息の発作の誘因は患者個々によりさまざまなものが認められる. 一般にウイルス感染症・天気・季節の変わり目・抗原曝露・細菌感染症などが挙げられる2). また, 合併しやすい病態としてアレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・胃食道逆流症などがある. ここでは, 気管支喘息発作として通常の治療を行ったものの反応が悪く入院後にさまざまな合併症を認め, 包括的な管理をすすめた症例を呈示する. 「症例」「患者」81歳女性, 専業主婦「主訴」安静時の喘鳴を伴う呼吸困難「現病歴」来院当日の昼過ぎにテレビを視聴中, 喘鳴を伴う呼吸困難に気付き, 同時に37℃台の微熱も伴っていた. β2刺激薬の吸入を2回行い一時的に楽になったが徐々に呼吸困難の程度がMRC(Medical Research Council)息切れスケールでIV度まで強くなり, 救急車要請して当院受診.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。