<< 一覧に戻る

胆膵疾患の内視鏡・超音波内視鏡診断と治療:現況と新たな展開

早期慢性膵炎に対する超音波内視鏡診断

阿部洋子入澤篤志渋川悟朗忌部航星恒輝山部茜子五十嵐亮

Frontiers in Gastroenterology Vol.19 No.4, 41-47, 2014

「はじめに」慢性膵炎は,膵臓の内部に線維化,細胞浸潤,実質の脱落,肉芽組織などの慢性炎症が生じ,膵臓の内分泌・外分泌機能低下を来す病態である1)。慢性膵炎の予後は不良であり,1993年の世界的な調査では,膵癌の発生率は年齢・性別・国を調整した予想発症率の26倍にのぼることが明らかにされた2)。このことから,慢性膵炎をできるだけ早期に診断し,適切な治療を開始することが重要だと言える。従来の診断基準では進行した慢性膵炎しか診断できなかったが,2009年に改訂された慢性膵炎臨床診断基準1)では「早期慢性膵炎」という概念が提唱され,より早い段階で慢性膵炎を診断することが可能となった。この診断基準では超音波内視鏡(endoscopic ultrasound:EUS)が非常に重要な役割を果たしている。本稿では,早期慢性膵炎のEUS診断について解説する。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る