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臨床最前線

第59回 ウェブの進歩がもたらした患者医師関係の変化―インフォメーション・ブローカーとしての医師―

早坂章

Frontiers in Gastroenterology Vol.17 No.2, 79-87, 2012

「はじめに」1982年に千葉大学を卒業し30年経った. 私の周りで卒後30年間に大きく変わったのは, (1)肝臓病診断・治療の大きな進歩 (2)インターネットの普及に伴う, 患者行動・医師患者関係の変化である. 私は学生時代からの希望であった, 肝炎・肝硬変・肝細胞癌の治療医になりたくて肝臓病学の大家・故奥出邦雄教授の教室に入局した. この年, 千葉大学医学部附属病院の病棟では小俣政男先生や横須賀収先生らが, B型肝炎の患者さんに初めてインターフェロン治療を試みていた. 研修医である私達同級生は新しい肝臓病治療の時代が始まるのを感じた. その後の30年は読者がご存じの通り, 世界中の研究者・臨床医の努力により, B型肝炎の治療のみならず, C型肝炎ウイルスの発見・治療が急速に進んだ. 今後, 遠くない将来にウイルス性肝炎の治療がほぼ確立するのではないかと聞いている. 一方で1981年にIBM PCが, 1983年にNECのPC8001mkIIが発売され, パーソナルコンピュータが使われ始めた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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