State of the Art(Frontiers in Gastroenterology)
Peutz-Jeghers症候群の内視鏡治療
掲載誌
Frontiers in Gastroenterology
Vol.17 No.2 15-23,
2012
著者名
坂本博次
/
山本博徳
記事体裁
抄録
疾患領域
消化器
/
小児疾患
診療科目
消化器内科
/
小児科
媒体
Frontiers in Gastroenterology
「はじめに」近年, ダブルバルーン内視鏡(double balloon endoscopy:DBE), カプセル内視鏡(capsule endoscopy:CE)の開発により小腸の内視鏡検査や内視鏡治療が現実的なものとなり, 小腸疾患の診療に大きな変革がもたらされている. 消化管の過誤腫性ポリポーシスを来す疾患であるPeutz-Jeghers症候群(PJS)は従来, 小腸ポリープの増大により腸重積, 出血を来し, 緊急手術を余儀なくされる疾患であった. たとえ無症状のうちにポリープが発見されても, 術中内視鏡や外科的切除が必要になり, また一度治療を行ってもさらなるポリープの増大にて再手術が必要になることもまれではなかった. しかし, DBEによる内視鏡的治療が可能になったことでこのような手術が回避できるようになり, DBEの開発により大きな恩恵を受けることができた疾患の1つとなっている. 本稿ではPJSの内視鏡治療について当施設で行っている治療方針を中心に概説したい.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。