はじめに
胃カメラや大腸カメラを用いた軟性内視鏡治療は,小さなポリープの切除手技であるポリペクトミーから,局注を用いた内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection:EMR)に発展し,現在では,軟性内視鏡専用の電気メスを用いた,消化管悪性腫瘍に対する究極の低侵襲治療である内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)へと発展した。ESDでは,要求される内視鏡技術(切開・剥離・止血)は,外科手術と同様に,数mm単位の高度な技術を要する。ESDを可能としたのは,ナイフや止血鉗子などのデバイスの開発と手術手技の確立(消化管壁の壁内解剖の理解)であった1)2)。食道・胃ESDは保険収載もされ,現在では早期食道癌・早期胃癌に対する確立した治療手技となった。管腔内の消化管壁内の剥離を特徴とするESDは現在もデバイスの開発は盛んで,日進月歩の領域であり,NOTESにも応用されている3)-8)。
全文記事
State of the Art(Frontiers in Gastroenterology)
超低侵襲・経管腔的内視鏡手術pure NOTESの開発
―Kagawa NOTES産学官連携の取り組み―
掲載誌
Frontiers in Gastroenterology
Vol.16 No.4 10-23,
2011
著者名
森宏仁
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萩池昌信
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小原英幹
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西山典子
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藤原新太郎
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野村貴子
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小林三善
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藤原理朗
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鈴木 康之
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正木勉
記事体裁
連載
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全文記事
疾患領域
消化器
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癌
診療科目
消化器内科
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手術・救急
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消化器外科
媒体
Frontiers in Gastroenterology
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。