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対談

日本医学会の将来展望について

門田守人小俣政男

Frontiers in Gastroenterology Vol.16 No.3, 3-9, 2011

 数多ある学会をまとめ,一番上位にあると認識されている日本医学会。しかし,日本医学会と日本医師会の関係性を正確に把握している人は少ないのが現状であり,日本医学会は一有機体として活動することが難しい状態にあります。本日は先般日本医学会副学長に就任された門田守人先生にお越しいただき,まず,日本医学会とは一体どのような組織なのかからお聞きしました。

 また,現在の医療崩壊や医師不足など,医学界に生じているさまざまな問題を考えた際に,医療制度そのものを改革していくために日本医学会は何ができるのか。日本医学会が患者の目線に立った上で本当に有益な組織体であるためには何をすべきなのか,今後の展望をお話しいただきました。

医師会・医学会の関係と、それによる専門医の不遇

●小俣 この度,本誌編集幹事の門田先生が日本医学会の副会長(臨床)に就任されました。本日は,この日本医学会とはどのような組織で,またどのような役割が求められているのかをお聞きしていきたいと思います。まず,日本医学会(以下,医学会)というのは数ある学会の一番上位の組織体であるというのが私の認識なのですが,そもそもどういう組織体なのでしょうか。
●門田 私も昔は内容的なことはあまり知らなかったというのが正直なところです。しかし,数年前,日本外科学会の会長を務めて初めて,医学会からの助成金の文書をしっかりと読んだ際に,この金は医学会からではなく日本医師会(以下,医師会)から入金されると書いてあったため,医師会と医学会とわれわれの外科学会とどういう関係になっているのかということが気になりました。
 それで,助成金が医師会からきているということに気がつき,医学会に対して定款を見せてくださいといった。すると,医学会にはありませんといわれました。外科学会でも内科学会でも定款はちゃんとあります。その親組織に定款がないことに単純な疑問を感じました。
 そして医学会というのは医師会定款のなかに規定されていると聞き,医師会の定款を読んだところ,項目の第10章に医学会という項目が独立しており,そのなかの第40条に「日本医師会に日本医学会を置く」という表現が入っているのです。さらにその医学会は各分科会,すなわちわれわれの外科学会,内科学会などをもって構成すると。つまり,すべての学会が医師会の定款に規定されているということを知って驚いたのです。しかも,49条に「日本医学会の会長は,その医学会の重要な会務については,本医師会会長と協議し,了承を得るものとする」と完全に下部組織として規定されている(図1,2)。

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