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対談
IL28B遺伝子多型とインターフェロン治療効果の関連の発見
―IFNが効く人・効かない人が見分けられるようになった―
掲載誌
Frontiers in Gastroenterology
Vol.15 No.4 3-10,
2010
著者名
田中靖人
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泉 並木
記事体裁
座談会・対談
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全文記事
疾患領域
消化器
/
感染症
診療科目
消化器内科
媒体
Frontiers in Gastroenterology
PEG-IFN+リバビリンは, C型肝炎ウイルス駆除に非常に効果が高いのですが, 一方で副作用も強く, 効果がみられない患者さんがいることもよく知られています. はじめから効く患者さんと効かない患者さんがわかればどんなによいか……という願いに応える研究成果を出されたのが田中靖人先生で, 患者のIL28B遺伝子のSNPによってPEG-IFN+リバビリンの治療効果に明らかな差があることがわかりました. 本対談では, この発見に至った経緯や臨床応用への展望, そして最近よく聞かれるゲノムワイド関連解析(GWAS)が今後どのように展開していくかなどについて伺いました. 「C型肝炎は現在の治療で治る人と治らない人がいる」泉 C型肝炎は, 昨年(平成21年)肝炎対策基本法が制定され, 厚生労働省が対策に力を入れている重点領域です. 原因のC型肝炎ウイルスというのはまだ見つかって20年くらいで歴史が浅いのですが, 非常に大きな進歩がいろいろありまして, 厚労省も注目していますし, 臨床医にとってもC型肝炎の患者さんをきちんと治していくことは大きな課題となっています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。