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Case Report 今日の一例

多剤併用抗血栓療法にもかかわらず閉塞部以遠の血栓化が進行したアテローム硬化性頭蓋内椎骨動脈閉塞の一例

石原稔也早川幹人山口佳剛宮崎雄一山上宏楊涛織田祥至佐藤徹髙橋淳豊田一則

脳と循環 Vol.21 No.2, 53-58, 2016

「はじめに」近年のランダム化比較試験の結果から,超急性期塞栓性脳梗塞に対する血栓回収療法の意義は明らかになったが,アテローム硬化性頭蓋内動脈狭窄・閉塞病変を有する脳梗塞への血管内治療の意義やその治療介入時期については,いまだ明らかでない.多剤併用抗血栓療法にもかかわらず,対側椎骨動脈(vertebral artery:VA)合流部に連続する遠位端(スタンプ)の血栓化が進行し,症状が悪化したため血管内治療を行ったアテローム硬化性頭蓋内VA閉塞の一例を経験した.本例は治療成功例ではない.治療方針の判断に難渋し,部門内で幾度も治療方針を討議したが,正解を得ずに至っている.考察を含めて紹介する.
「症例」69歳,男性,右利き.
「主訴」左上下肢の動かしにくさ.
「既往歴」60歳時より高血圧症,糖尿病,高尿酸血症.近医よりイルベサルタン,アムロジピン,シタグリプチン,グリメピリド,フェブキソスタットが処方されていたものの,発症7ヵ月前の受診を最後に自己中断していた.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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