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特集 経口抗凝固薬の展望

心房細動と心原性脳塞栓症―心房細動治療(薬物)ガイドラインを踏まえて―

Atrial fibrillation and cardiogenic embolic stroke

是恒之宏

脳と循環 Vol.20 No.2, 31-34, 2015

「SUMMARY」心房細動は70歳を超えるとその有病率は急激に増加することから,その予後を規定する心原性脳塞栓症を予防することは寝たきり老人を減少させる意味において最重要課題といえる.脳梗塞予防において,その方針を決定するのに簡便なリスク評価は重要である.ここでは,日本循環器学会のガイドラインで用いられているCHADS2スコアならびに欧州のガイドラインで用いられているCHA2DS2-VAScスコアを中心に解説する.
「はじめに」脳梗塞には大きく分けて,ラクナ梗塞,アテローム血栓性梗塞,心原性脳塞栓症がある.心原性脳塞栓症は全体の約3割を占め,心房細動はその主要な原因である.心原性脳塞栓症は脳梗塞の中でも最も重症度が高く,退院時転帰の6割は死亡,寝たきり,補助なしでは歩けない,のいずれかである.
「KEY WORDS」心房細動,脳塞栓症,ガイドライン,NOAC,ワルファリン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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