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特集 経口抗凝固薬の展望

(座談会)経口抗凝固薬の展望

棚橋紀夫峰松一夫岡田靖北川一夫小笠原邦昭吉村紳一

脳と循環 Vol.20 No.2, 15-24, 2015

「心房細動による心原性脳塞栓症の特徴と実態」
棚橋(司会):近年注目されている新規経口抗凝固薬(NOACs)は、1962年の発売以来50年にわたり唯一の抗凝固薬であったワルファリンに代わるものとして登場し,現在4剤までに選択肢の幅を拡げております.NOACsは「非弁膜症性心房細動(NVAF)患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制」を適応としていますので,まずは峰松先生に心房細動による心原性脳塞栓症の特徴と実臨床における抗凝固療法の変遷についてご説明いただきます.
峰松:私が脳卒中に取り組み始めたのは35年ほど前ですが,心臓を原因とする脳卒中が非常に多いことに当時は驚きました.突然の発症と重症例の多さ,急性期の脳浮腫発現といった特徴があり,一方ではいったん詰まった血管が大抵は再開通することも経験してきました.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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