「SUMMARY」本誌が創刊されてからの20年のなかで,特に中間点にあたる2005年のrt-PA 静注療法承認を契機に脳卒中診療は大きく変わり,内科医が果たす役割も大いに高まった.その一方で,現状では国内の多くの地域において,内科医が脳卒中診療の主力とはいいかねる.神経内科医のcommon diseaseへの貢献が求められる現在において,脳卒中への貢献も高める必要がある.適切に脳卒中診療医(特に内科医)を育てるために,卒前教育や初期研修を含めたシステムから考える必要がある.
「はじめに」本誌の20年の流れのなかでの脳卒中に対する内科医,内科医療の貢献の変遷を示し,今後の脳卒中診療の発展に内科医が果たすべき役割と,そのための医学教育,研修のあり方を考える.
「KEY WORDS」救急医療,脳梗塞,rt-PA 静注療法,脳卒中ユニット(stroke unit:SU),医学教育