【特集 心臓病と脳卒中】
シャント性心疾患と脳卒中
掲載誌
脳と循環
Vol.18 No.3 51-54,
2013
著者名
岩永健
/
木村 和美
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
脳血管障害
診療科目
循環器内科
/
心臓血管外科
/
脳神経外科
/
神経内科
/
手術・救急
/
放射線科
媒体
脳と循環
[SUMMARY] 奇異性脳塞栓症とは, 深部静脈血栓症などの静脈系血栓が, 卵円孔開存や肺動静脈瘻などの右左シャント疾患を介して右心系から左心系に流入し, 脳動脈を閉塞して発症する. 卵円孔開存は正常人においても20%程度に認めるが, 若年性および原因不明の脳梗塞ではその頻度が上昇する. これら右左シャント疾患は, 攪拌した空気と生理食塩水を用いることにより経頭蓋超音波検査や経食道心エコー検査で診断することができる. [はじめに] 脳梗塞に関与する右左シャント疾患は, 卵円孔開存(patent foramen ovale: PFO), 肺動静脈瘻(pulmonary arteriovenous fistula: pAVF), 心房中隔欠損(atrial septal defect: ASD)である1)2). 静脈系の血栓である深部静脈血栓症(deep venous thrombosis: DVT)などがこれら右左シャントを介して脳動脈を閉塞し, 奇異性脳塞栓症を発症する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。