【特集 脳卒中と慢性腎臓病(CKD)】
CKDの病態と他のリスクとの関連
掲載誌
脳と循環
Vol.17 No.3 25-31,
2012
著者名
柏原 直樹
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庵谷千恵子
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城所研吾
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西佑子
記事体裁
抄録
疾患領域
腎臓
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神経疾患
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脳血管障害
診療科目
一般内科
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循環器内科
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脳神経外科
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腎臓内科
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泌尿器科
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神経内科
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老年科
媒体
脳と循環
「SUMMARY」生活習慣の変化, 高齢化を背景にして日本人の疾患構成, 成因は大きく変化しており, 腎臓病もその例外ではない. 軽微な腎機能障害あるいはごく微量のアルブミン尿の存在は, 長年月を経て末期腎不全に至る以前に, 脳卒中, 虚血性心疾患, 心不全などの心血管病発症と関連していることが判明している. とりわけ日本人を含むアジア人種では, CKDは脳卒中, さらに認知機能障害の発症とより強く連関している. さらに新規脳卒中発症患者の予後を検討するとCKD合併者で予後がより不良であることも示されている. 「はじめに: CKDの臨床的意義」生活習慣の変化, 高齢化を背景にして日本人の疾患構成, 成因は大きく変化しており, 腎臓病もその例外ではない. 腎臓病の成因, 臨床像は近年になり大きく変貌している. 軽微な腎機能障害あるいはごく微量のアルブミン尿の存在は, 長年月を経て末期腎不全に至る以前に, 脳卒中, 虚血性心疾患, 心不全などの心血管病(cardiovascular disease: CVD)発症と関連していることが判明している1).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。