【特集 脳卒中と慢性腎臓病(CKD)】
(座談会)CKDの病態と脳卒中
掲載誌
脳と循環
Vol.17 No.3 11-20,
2012
著者名
井林 雪郎
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寺脇博之
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庄司哲雄
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北園 孝成
記事体裁
抄録
疾患領域
腎臓
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脳血管障害
診療科目
一般内科
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循環器内科
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脳神経外科
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腎臓内科
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泌尿器科
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神経内科
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老年科
媒体
脳と循環
「CKDの概念と病態および疫学について」井林(司会) 近年, 慢性腎臓病(chronic kidney disease: CKD)が進行し透析療法を受ける患者が増えている一方で, CKDが脳卒中や心血管疾患の大きなリスクであることも明らかになってきました. 「脳卒中治療ガイドライン2009」においても, 脳卒中の危険因子として睡眠時無呼吸症候群およびメタボリックシンドロームと並んで新しくCKDが加えられています. そこで, 今回は「CKDの病態と脳卒中」というテーマで座談会を行います. まず, CKDの概念と病態および疫学について, 寺脇先生と庄司先生に解説をお願いします. 寺脇 CKDは2002年に米国腎臓財団により提唱された概念です. わが国でも日本腎臓学会により2007年に「CKD診療ガイド」が作成され, その後2009年の改訂を経て2012年6月に2度目の改訂版が発行されました. その中でCKDの定義として, (1)尿異常, 画像診断, 血液, 病理で腎障害の存在が明らか.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。