【特集 治療可能時間の延長に挑む】
ペナンブラを画像化する(2)迅速ガスPET検査にむけて
掲載誌
脳と循環
Vol.17 No.2 27-34,
2012
著者名
飯田秀博
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久冨信行
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三宅義徳
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山田直明
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森田奈緒美
記事体裁
抄録
疾患領域
脳血管障害
診療科目
脳神経外科
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神経内科
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手術・救急
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放射線科
媒体
脳と循環
「SUMMARY」15O標識酸素とPETを使った脳循環代謝量の定量検査法に関して, 今までの試みと現状の課題について述べた. 検査に要する時間は限りなく短時間化が望ましく, また, 多くの作業項目が必要であるため省力化も重要な課題である. 筆者らは, 専用サイクロトロンと自動合成装置と画像解析ワークステーションの統一管理体系を構築し, 限りなく迅速化かつ省力化された検査システムの実用化を目指すものである. 「はじめに」15OガスPET検査は脳虚血性疾患の病態をよく反映し, 脳循環代謝諸量の情報量・情報精度において他検査に優ることから, 脳血管障害疾患の重症度評価や, 適切な治療法の選択において重要な役割を担う. しかしながら, 15Oは放射線としての寿命が短い(約2分間の半減期)ために院内設置のサイクロトロンが必要である. また, 多くのスタッフを必要とし, 検査が煩雑であるなどの理由で, 多数の症例に用いることは困難であった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。