<< 一覧に戻る

脳循環障害の画像診断

甲状腺治療開始後に神経症状の改善を認めた甲状腺機能亢進症合併類もやもや病の一例

石上晃子豊田一則鈴木理恵子宮下史生飯原弘二峰松一夫

脳と循環 Vol.17 No.1, 53-57, 2012

「はじめに」もやもや病は, 両側性に頭蓋内内頸動脈終末部, 前および中大脳動脈近位部に狭窄, 閉塞が生じ, その付近に異常血管網の発達を認める, 原因不明の疾患である. 画像上もやもや病の診断基準を満たすが基礎疾患を合併する場合, 類もやもや病と称される. 特に甲状腺疾患の合併に関しては報告例が散見され, 甲状腺治療開始後に脳虚血症状の改善を認めた報告もあるが, その回復過程に言及した報告はない. 今回, 甲状腺治療開始後に神経症状の改善を認めた甲状腺機能亢進症合併類もやもや病を経験したので, その病因や臨床経過について考察を加えて報告する. 「症例」22歳, 女性, 左利き. 「主訴」左顔面が引きつる, 右上下肢が動かない, 言葉の応答が鈍い. 「既往歴」12歳頃から肥満症, 過食. 19歳頃から高熱時に右手指の一過性の運動障害. 「生活歴」喫煙歴:なし, 飲酒歴:なし, アレルギー:なし「家族歴」母:バセドウ病

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る