【特集 頸動脈治療の新たな展開】
頸動脈超音波診断の進歩
掲載誌
脳と循環
Vol.17 No.1 27-30,
2012
著者名
神吉秀明
/
長束一行
記事体裁
抄録
疾患領域
脳血管障害
診療科目
脳神経外科
/
神経内科
/
放射線科
媒体
脳と循環
(SUMMARY)超音波装置が進歩することで多様な検査が可能となってきており, 脳卒中領域, 特に頸動脈領域において超音波を用いた検査が重要になってきている. 多様な検査の中で最近注目されている3D超音波検査を用いることで, より詳細なプラーク評価が可能となってきている. また, 他にも多様な検査が可能となっており, 頸動脈領域への応用も検討されている. このように頸動脈領域における超音波検査は今後も更なる進歩が期待される. 「はじめに」超音波検査の特徴は, 非侵襲的で簡易に行えること, ベッドサイドで繰り返し施行できること, 血流方向が同定可能で血流速度が測定可能であること, リアルタイムに動きを観察できることなどがあり, その重要性はこれまでに多くの領域で多数報告されてきた. そもそも超音波検査の医療分野への応用は, 実際には1940年代にDussikらの報告から始まり, 以降Bモードが1970年代に, カラードプラが1980年代に導入され, 経頭蓋超音波ドプラ法(TCD)が1982年に登場したことで, 脳卒中領域でも超音波検査が臨床応用されはじめた1).
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。