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脳循環障害の画像診断

短期間に頻回な脳出血を繰り返した脳アミロイドアンギオパチー関連脳出血の1例

重畠裕也古賀政利遠藤薫上原敏志豊田一則

脳と循環 Vol.16 No.3, 51-55, 2011

はじめに
 脳アミロイドアンギオパチー(cerebral amyloid angiopathy:CAA)1)は,髄膜や脳血管壁にアミロイドが沈着した病態で,大半はアミロイドβ 蛋白(Aβ)の沈着する病態であり,高齢者やアルツハイマー病患者でしばしば認められる.大脳皮質から皮質下白質に至る脳葉型出血や微小出血,微小梗塞,大脳白質病変など種々の血管障害を生じ,時に多発性であり,再発を繰り返す.手術標本や剖検による病理学的検査が確定診断の決め手となるが,臨床徴候や画像所見から疑うことも多い.今回脳出血後の適切な血圧管理にもかかわらず,計4回の脳出血再発を繰り返し,CAA関連脳出血が疑われた症例を経験した.

症例

 68歳,男性,右利き.

主訴

 意識障害,右手足の脱力

既往歴

 右緑内障手術.

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