SUMMARY  脳卒中は,症状が多彩であり,さらに非典型的な症例も存在するため,救急診療において注意すべき重要な疾患の一つである.また緊急度や重症度の高い症例では,二次的脳損傷の予防を念頭においた診療を行うことが求められる.近年,ISLS(Immediate Stroke Life Support)コースの開催によって,標準化された診療の手順について普及が進められている.脳卒中初期診療では,来院前の準備ならびにABCDEアプローチなどの系統的な診療を行うことが重要である.