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脳循環障害の画像診断

突然の全身性痙攣で発症した高血圧性脳症の1例

三好正浩古賀政利豊田一則峰松一夫

脳と循環 Vol.16 No.1, 51-55, 2011

はじめに
 高血圧性脳症(hypertensive encephalopathy)とは,頭痛,痙攣,視野障害,意識障害などの中枢神経症状が血圧上昇によって急速に出現する疾患である.頭部CTやMRIでは,後部白質を中心に血管原性浮腫と考えられる異常信号を認めることが多い 1).このような所見は,適切な治療により正常化する可逆的なものであることが多い 2).近年の血圧管理の徹底,降圧療法の進歩により,高血圧性脳症を経験することは稀になった.今回,妊娠中毒症発症時より開始していた降圧薬を中止してから10年後に発症した高血圧性脳症の1例を経験したので,その特徴的な脳画像所見を中心に報告する.

症例

47歳,女性,右利き.

主訴

突然の意識障害,全身痙攣.

既往歴

 33歳時,第1子妊娠中に妊娠中毒症と診断され,出産後から37歳時までニルバジピン4mgを内服していた.35歳時の心電図で心肥大なし.その後は血圧が安定したため,降圧薬内服を取りやめ,定期通院も中止した.46歳時に健康診断で高血圧を指摘されたが,治療再開することなく放置していた.

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