全文記事
脳血管障害と高血圧
(座談会)脳血管障害と高血圧
掲載誌
脳と循環
Vol.14 No.1 11-18,
2009
著者名
棚橋 紀夫
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星野晴彦
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北川 一夫
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苅尾 七臣
記事体裁
特集
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座談会・対談
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全文記事
疾患領域
高血圧
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脳血管障害
診療科目
一般内科
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循環器内科
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脳神経外科
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腎臓内科
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神経内科
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老年科
媒体
脳と循環
「日本の高血圧症の疫学, 脳卒中危険因子としての高血圧症」棚橋(司会)―本日は「脳血管障害と高血圧」というテーマで, 脳血管障害あるいは高血圧に造詣の深い3名の先生方にお話を伺いたいと思います. 近年, 高齢化社会が進むにつれ脳卒中患者が増加しています. 脳血管障害発症のリスクとして高血圧がきわめて重要であることが古くから知られており, また最近の疫学データの中でもその重要性が注目されています. 日本の高血圧の疫学あるいは脳卒中の危険因子としての高血圧症が現在どのようにとらえられているかについて, お話しいただきたいと思います. 星野―日本の脳卒中は1970年をピークに死亡率が減少しており, 現在は死亡原因の第3位です. また, 日本人の各年齢別の血圧平均値は1970年より少し前をピークに脳卒中, 特に脳出血の低下とほぼ並行するように下がっています. ご存じの通り, 高血圧症は脳卒中の最も重要な危険因子の1つです. 高血圧患者の正確な人数を得ることは難しいと思いますが, 日常診療においてかなり多くの高血圧患者をみることが多いと思います.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。