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脳血管イベント抑制とマルチプルリスクマネージメント

第6回 高齢者におけるリスク管理

森聖二郎井藤英喜

脳と循環 Vol.13 No.1, 59-62, 2008

I.「はじめに」人口構成の高齢化, 生活習慣の欧米化に伴い, わが国でも動脈硬化性疾患が増加している. 近年その差は縮まりつつあるが, 欧米と異なりわが国では, 冠動脈疾患よりも脳血管障害の発生頻度が高い. 脳血管障害は発症後に死を免れたとしても, 後遺症を残すことが多く, 事実, わが国で要介護(寝たきりを含む)となった患者の最大原因は「脳卒中」で27.7%, 2位の「高齢による衰弱(16.1%)」や3位の「骨折・転倒(11.8%)」を大きく引き離している1). すなわち, 現在の高齢者医療においては, 脳血管障害の後遺症に最も多くの介護資源が投入されている. そこで, 健康な老後を送る, すなわちサクセスフルエイジングを達成するためには, わが国では脳血管障害をいかに予防するかが特に重要と考えられる. II. 脳血管障害の質的変化 わが国では脳血管障害による死亡は1970年代以降ほぼ一貫して減少している. しかしながら発症率自体は1970年代後半以降下げ止まりで, 久山町研究のデータでは1988~1996年の脳卒中発症率は4.7人/1,000人・年となっている2).

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