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特集 危惧する感染症─院内感染防止対策─

5.B型肝炎ウイルス感染症に関する最近の動向

Current trend of the clinical management for type B hepatitis infection

水口徹目黒誠沖田憲司西舘敏彦信岡隆幸今村将史河野豊高木秀安佐々木茂宮西浩嗣加藤淳二平田公一

Surgery Frontier Vol.22 No.3, 29-34, 2015

「Summary」B型肝炎はワクチン接種が任意に行われているが,現在でも水平感染が確認されている。ワクチンは,Genotype A由来のものとC由来のものがあるが,わが国では慢性化しやすいGenotype Aが水平感染で増加している。肝炎マーカーが陽転化するまでにはタイムラグがあり,ウインドウ期間と呼ばれる。ウインドウ期間を短縮させるためのNAT検査が行われている。針刺し時の対応は2013年にCDCで改定がなされ,ワクチン投与法も改訂されている。ウイルス再活性化は,免疫抑制療法や抗悪性腫瘍療法で起きうる。再活性化予防のガイドラインでは全例でスクリーニングを行い,モニタリングや予防投与を推奨している。B型肝炎に関しては,水平感染のみならず,既感染者における再活性化・de novo肝炎の問題がある。劇症化した再活性化・de novo肝炎は予後不良であり,日常臨床上,常に念頭に置く必要がある。
「Key Words」HBV,Genotype A,NAT,針刺し事故,de novo肝炎

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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