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バイオマーカーをめぐるQ&A

Question レクチンマイクロアレイ解析は大腸癌遠隔転移の予測が可能か?

中嶋健太郎平塚孝宏衛藤剛猪股雅史

Surgery Frontier Vol.22 No.2, 91-93, 2015

「Answer」
「はじめに」糖鎖は細胞表面に発現し,癌化にともない構造が変化するとともに,浸潤転移に関与することが示唆されているが,これまで癌の再発予知のバイオマーカーとして臨床応用の報告はない。今回,われわれは糖鎖解析ツールとしてレクチンに着目し,さらに網羅的に解析しうる高感度レクチンマイクロアレイ法を導入し,ヒト大腸癌組織を対象とし,大腸癌に特有の糖鎖プロファイリングを解析し,遠隔再発に関連するレクチンを同定した。
「高感度レクチンマイクロアレイ法による糖鎖解析」53例のStage Ⅰ~Ⅲ大腸癌根治切除(以下「実験群」)の手術標本から採取した大腸癌原発巣組織,大腸非癌部粘膜組織を使用した。組織から抽出した膜蛋白質をビシンコニン酸(bicinchoninic acid;BCA)法にて蛋白質定量し,cy3で蛍光標識した。糖鎖を認識するレクチン45種類を固層化したレクチンアレイ(GP BioSCIENCES)を使用して,糖鎖プロファイリングを行った。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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