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 第78回臓器星細胞の機能 肝炎・肝硬変と星細胞
                  掲載誌
                
 
                  Surgery Frontier
                  Vol.20 No.3 76-78,
                  
                    2013
                  
 
                    著者名
                  
  
                          太田 盛道
                        / 
                          平田 公一
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          消化器
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                          感染症
                        
                    診療科目
                  
  
                          消化器内科
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                          消化器外科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      Surgery Frontier
                    
 「はじめに」肝硬変の発生には種々の成因が知られているが, 肝実質の壊死脱落, 再生結節の形成, 類洞の毛細血管化, 線維性隔壁の進展をともなう肝小葉構造の改築と血行動態の改変を生じた病態で, 慢性肝障害の終末像である. 慢性肝障害では通常時の10倍以上に相当するI, III.IV型collagenが沈着している1). 肝に局在する星細胞は静止型であり, その結果, 細胞外マトリックス(extracellular matrix;ECM)の産生・分解は常に一定のバランスを保ち, 平衡を保っている(図1A)が, いったん肝に持続的負荷を生じると, 肝へ集積した炎症細胞などからIL-1.TGF-β, PDGFに代表されるさまざまなサイトカインや活性酸素が産生され, 静止型星細胞(quiescent HSC;qHSC)が刺激を受け, 活性化星細胞(activated HSC;aHSC)へと変化し, ECM形成に関与する多くの因子を放出させつつ, 増殖を開始する.
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。