【特集 肥満の基礎と臨床】
Ⅰ.肥満の基礎 肥満症例における脂肪組織の炎症
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.20 No.3 31-37,
2013
著者名
田中都
/
菅波孝祥
/
小川 佳宏
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
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糖尿病
診療科目
一般内科
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循環器内科
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腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
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神経内科
/
老年科
媒体
Surgery Frontier
「Summary」脂肪組織には, 実質細胞である成熟脂肪細胞と, マクロファージをはじめとする免疫担当細胞などの間質細胞が含まれており, 肥満にともないその細胞構成成分が大きく変化する(脂肪組織リモデリング). 最近になって, 肥満の脂肪組織において, 脂肪細胞とマクロファージの複雑な相互作用により誘導される慢性炎症が, アディポサイトカイン産生や中性脂肪蓄積に代表される脂肪組織機能の低下につながること, 脂肪組織には少なくとも2種類の性質の異なるマクロファージが存在し, マクロファージの極性や活性化状態が, メタボリックシンドロームの病態形成に中心的な役割を果たすことが明らかになってきた. また, 脂肪組織機能の低下にともない異所性脂肪蓄積が増加し, その結果, 慢性炎症が増悪するなど, さまざまな知見も増えてきた. 本稿では, 肥満の脂肪組織における炎症性変化の分子機構を中心に, 最近の知見を概説する.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。