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What's New in protease inhibitor

敗血症とその日本独自の治療

渡邉栄三

Surgery Frontier Vol.20 No.1, 103-107, 2013

「Summary」救急集中治療領域で最大の敵ともいえる重症敗血症に対する国際的診療ガイドラインとして, Surviving Sepsis Campaign Guidelines(SSCG)が2004年に発表されてから久しい. しかしながら, これを本邦で適用するには, さまざまな理由から少なからず問題があった. そこで, 本邦でも2012年11月に日本版敗血症診療ガイドラインが日本集中治療医学会のSepsis Registry委員会から公表された. SSCGでは, 2008年の改訂版においても, 蛋白分解酵素阻害薬(プロテアーゼインヒビター)投与や播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation;DIC)対策など, 日本独自の治療が全く取り上げられていない. その背景に, 国際的ガイドラインとして世界的に普及させるには, 侵襲に対する生体反応の人種差についての考慮も足りなかったと考えられる. 今後, 日本国内での敗血症診療実態調査結果を踏まえて策定された, 日本版敗血症診療ガイドラインが有効活用され, 本邦での敗血症救命率が向上することが期待される.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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