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実験講座

光機能性プローブの精密開発によるin vivo微小癌検出の実現

浦野泰照

Surgery Frontier Vol.20 No.1, 79-87, 2013

「Summary」筆者らが最近確立することに成功した, 光誘起電子移動を原理とする蛍光プローブの設計法から, その活用による種々の蛍光プローブの開発事例をまず概説する. さらにごく最近開発することに成功した, γ-グルタミルトランスペプチダーゼ活性検出蛍光プローブの局所散布による, 1mm以下のin vivo微小癌部位イメージング技法を紹介する. 筆者らの考える, “Activatable”蛍光プローブという新たな化学的アプローチによる, これからの医療の可能性を感じていただければ幸いである. 「はじめに」近年, 「生きている状態の生物試料」における種々の生理活性物質の動態をリアルタイムに観測するために, 蛍光プローブと呼ばれる分子ツールが汎用されている. 蛍光プローブとは, 検出対象分子と特異的に反応・結合してその蛍光特性が大きく変化する分子であり, GFP(green fluorescent protein)などの蛍光蛋白質をベースとするものと有機合成小分子をベースとするものに大別されるが, 本稿ではヒト個体内の疾患イメージングを実現する観点から, 遺伝子導入を必要とせず, 細胞外液に添加するだけですべての細胞に, 速やかに導入可能であるなどの特長をもつ有機合成小分子蛍光プローブに焦点を当て, 筆者らが行ってきた研究を中心に, 蛍光プローブ開発の概略とその活用によるin vivo蛍光癌イメージングについて紹介する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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