【特集 癌関連のノーベル賞1(方法の発見・発明編)】
iPS細胞の過去と未来
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.20 No.1 57-60,
2013
著者名
宮崎進
/
山本 浩文
/
竹政伊知朗
/
水島 恒和
/
石井 秀始
/
土岐 祐一郎
/
森 正樹
記事体裁
抄録
疾患領域
癌
/
再生医療
診療科目
一般外科
/
脳神経外科
/
整形外科
/
形成外科
/
皮膚科
/
泌尿器科
/
血液内科
/
耳鼻咽喉科
/
腫瘍内科
/
消化器外科
媒体
Surgery Frontier
「Summary」2012年, イギリスのJohn Gurdon博士と京都大学iPS細胞研究所所長山中伸弥博士がノーベル生理医学賞を受賞した. 受賞理由は「成熟した細胞を, 多能性をもつように初期化できることを発見した」であった. 日本人医師として初めてノーベル賞を受賞した山中伸弥博士の功績は, 分化した体細胞に4つの転写因子を導入することによって3胚葉に分化できる多能性をもつ細胞, つまり未熟な細胞への初期化に成功したことである. induced pluripotent stem(iPS)細胞が報告されるまで, 多能性幹細胞であるembryonic stem(ES)細胞が万能細胞と呼ばれ, 再生医療に向けた研究が行われていたが, 倫理的問題や移植後の拒絶などの問題を抱えていた. iPS細胞を誘導するリプログラミング手法は再生医療だけでなく, 病態解明や創薬開発を含めたさまざまな分野において応用されると考えられる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。