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What's New in SURGERY FRONTIER

第75回最新の脂肪酸バイオロジー研究 脂肪酸合成転写因子SREBP-1cと生活習慣病

島野仁

Surgery Frontier Vol.19 No.4, 60-62, 2012

「エネルギー代謝制御, 生活習慣病惹起転写因子としてのSREBP-1c」SREBPはGoldstein, Brownらによって細胞内のコレステロールを一定に保つ転写因子として発見された1). 前駆体として小胞体膜に結合しており, コレステロールの過不足に応じてステロールセンサーのSCAP・Insigの作用によりSite1, 2と呼ばれる切断酵素が存在するゴルジ体に移行する. ここでN末側の転写活性部分が切断されて核内に移行し, コレステロール合成型酵素遺伝子やLDL受容体の遺伝子群プロモーターに結合してmRNAを発現誘導させる. SREBP-2がこのコレステロール合成系のフィードバックシステムを担っている一方, SREBP-1cは同じ切断システムにより核内に移行するが, ステロール制御は受けず, 主に肝臓などにおいて脂肪酸やトリグリセリドの合成系酵素群(リポジェニック酵素)の発現誘導を支配している転写因子として確立している2)(図1).

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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