<< 一覧に戻る

特集 EMTのUP DATE

EMTと大腸癌

太田勝也石井秀始原口直紹今野雅允加納義浩西川晋平坂井大介西村潤一竹政伊知朗水島恒和池田正孝山本浩文関本貢嗣佐藤太郎土岐祐一郎森正樹

Surgery Frontier Vol.19 No.3, 71-75, 2012

「Summary」上皮間葉移行(epitherial-mesenchymal transition;EMT)は, 上皮細胞が間葉系細胞に変化し, 組織を動的に再構築するステップを意味する. 大腸癌細胞におけるEMTはtype3に分類されているが, 大腸癌の浸潤・転移形式は多段階過程から成立している. EMTが請けおう分子機構は主に大腸癌浸潤から血流への移行に関与し, EMTを誘導する因子としてはTGF-βシグナルが重要であることがわかっている. 大腸腫瘍は数種類の下流シグナル分子がEMTの誘導によって上皮性を喪失し, 間質系細胞の振る舞いを行い周囲組織への浸潤や血管内浸潤へと移行する. EMTの転移形式が明らかになるにつれて, EMTを誘導する転写因子の発現が臨床的予後不良因子として報告され, その知見が集積されてきている. EMTは大腸癌幹細胞への関与も指摘されており, 近年検討が進んでいる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る