はじめに
ナイーブリンパ球は血管系と二次リンパ系器官を再循環している。二次リンパ系器官で抗原と出会い活性化すると,非リンパ系組織への移動が可能となる。特に,その抗原と出会ったリンパ系器官が所属する組織に移入する性質を獲得する。このような移入を組織特異的ホーミングという。これにより,抗原特異的なリンパ球を抗原の侵入部位に的確に移動させることが可能となる。ホーミング特異性をリンパ球にインプリントするメカニズムは長年,謎であった。われわれは,小腸ホーミング特異性をインプリントするメカニズムに,ビタミンA代謝産物のレチノイン酸(retinoic acid;RA)が必須の役割を演ずることを発見した1)2)。
全文記事
What's New in SURGERY FRONTIER
第71回粘膜の監視・排除・共生システム 小腸特異的リンパ球ホーミング
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.18 No.4 68-71,
2011
著者名
岩田 誠
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
消化器
/
アレルギー・免疫
診療科目
一般内科
/
消化器内科
/
老年科
媒体
Surgery Frontier
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。