Summary  低侵襲性で比較的安全なラジオ波凝固療法(RFA)は,その高い局所制御能から外科的治療と共に局所根治性の高い治療法である。しかし,少ない合併症で治療効果を最大限に引き出すには,術前・術後の緻密な画像評価が欠かせない。実際の腫瘍進展は浸潤性発育や二次的肝内転移のためにBモードで指摘の腫瘍境界より広がっている可能性があり,RFA治療時には遺残再発を予防するためにも十分な焼灼マージンを確保することが肝心である。RFAの適応については一般的に「3cmかつ3個以下」が目安だが,外科的切除とRFAの治療成績を比較した研究によると,生存率について同等であるとの報告がある一方で,外科的切除の方が良好とする報告が多い。根治性を優先する場合は外科的切除を第一選択とし,RFAについては腫瘍径と術者の技量,症例背景を考慮して適応を判断すべきである。