Summary
既存の画像機器に比して蛍光分子イメージングプローブを用いた生体イメージングは,高分解能かつ特異的な画像を撮像できるため,より微小な癌の描出が可能である。蛍光分子イメージングプローブは,腫瘍へ集積する標的指向性分子に蛍光分子を結合して作成される。蛍光イメージングの特徴の1つである,信号のON/OFFが可能である点を利用して,近年,標的組織内でのみ光信号がONとなるプローブ「アクチベータブルプローブ」を設計し合成してきた。この種のプローブは,バックグラウンドシグナルを低減させ,微小な癌からより特異的な信号を得ることができる。われわれは,さまざまなメカニズムに基づいたアクチベータブルプローブの開発を行い,実験動物内での微小癌の描出を行ってきた。本法は,比較的容易に臨床への応用が可能である上,安価で簡便であり,既存の画像診断の手法では観察できなかったさまざまな病変を描出できる,応用性の高い方法である。
全文記事
癌と生体イメージング
蛍光プローブによる微小癌の生体イメージング
In vivo imaging of tiny cancer nodules using fluorence molecular target probes
掲載誌
Surgery Frontier
Vol.18 No.1 19-28,
2011
著者名
小川美香子
/
小林久隆
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
癌
診療科目
呼吸器内科
/
産婦人科
/
消化器内科
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泌尿器科
/
腫瘍内科
/
手術・救急
/
消化器外科
媒体
Surgery Frontier
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。